BetterFreeze 基礎ガイド・Series ONE

卵子凍結採卵サイクルAMH成功率

卵子凍結は何サイクル必要? ― 目標から逆算する考え方

年齢・AMH・将来設計から必要な採卵サイクル数を逆算し、費用と準備の現実的な目安を整理します。

著者BetterFreeze Editorial
公開日2025年10月18日

卵子凍結を考えるとき、誰もが気になるのが「安心できる卵子数にするには何回採卵が必要か?」という点です。本稿では年齢・卵巣予備能・将来の計画を組み合わせ、必要サイクル数を現実的に見積もる考え方を整理します。

はじめに

卵子の数は年齢や体質、卵巣機能によって大きく変わります。ゴールを明確にしながら、自分にとって現実的なサイクル数を考えることが大切です。

卵子凍結の目的を再確認する

卵子凍結のゴールは将来の妊娠可能性を確保することです。数を増やすだけでなく、質の高い卵子を十分な数だけ保存することが重要で、若いほど必要数は少なく、高齢になるほど必要数は増える傾向があります。

年齢別の推奨凍結数とサイクル目安

年齢帯ごとの推奨凍結数と1サイクルあたりの平均採卵数から、必要サイクル数のおおよその目安を逆算できます。個々のAMH値や卵巣反応による幅がある点も念頭に置きましょう。

年齢層推奨凍結卵子数平均採卵数/1サイクル想定サイクル数
〜34歳15個前後約10〜15個1回で十分な場合も多い
35〜37歳20〜25個約8〜12個2サイクル程度
38〜40歳25〜35個約6〜8個3サイクル以上
41歳以上40個以上約4〜6個4サイクル以上を視野に

年齢が上がるほど妊娠率を保つために必要な卵子数が増加します。個人のAMH値や卵巣反応によって差があります。

サイクル数を決める3つの要素

  • ① 年齢(卵子の質):加齢とともに染色体異常率が上昇し、必要数が増える。
  • ② AMH(卵巣予備能):高AMHの人は1回で多く採卵でき、効率が良い。
  • ③ 目的と将来設計:1人出産なら約20個、複数希望なら30個以上を目標に。

費用と期間の目安

項目内容目安
採卵1回検査・刺激・採卵・凍結費用約40〜70万円/回
凍結保存費年間保管費(卵子10個あたり)約2〜3万円/年
全体期間1サイクル=約1ヶ月、複数サイクルなら3〜6ヶ月

費用は「希望数×採卵効率」で決まります。初診の段階で目標数を共有しておくことが重要です。

まとめ

卵子凍結に必要なサイクル数は年齢・AMH・目的によって異なります。若いほど少ない回数で十分、年齢が上がるほど多くの採卵が必要です。目標は「理想的な数」ではなく「納得できる数」。最初の1回は現実を知るステップとして考えましょう。

FAQ

このトピックについてよくある質問をまとめています。

サイクルを空けても大丈夫ですか?

問題ありません。1〜3ヶ月空ける方も多く、体調を優先して構いません。

途中でやめたくなった場合は?

凍結済みの卵子をそのまま保管できます。まず1サイクルだけ試す選択も現実的です。

数より質が大事?

その通りです。しかし質の良い卵子がどのサイクルで得られるかは予測できないため、数を確保することが重要です。

理解してから、選びましょう。

BetterFreezeでは、信頼できるデータとバイリンガル医療従事者の対応で、あなたの状況に合う治療プランを一緒に考えます。

各クリニックと直接確認し、最適な選択肢をわかりやすくご提案します。